NPO法人MASP は日本のものづくりの長所(多品種少量生産)を活かす情報技術整備を支援します!

メインメニュー
ログイン
会員登録済みの方は
ここからログインを
ユーザー名:

パスワード:


パスワード紛失
Forum会員新規登録

「なりゆきスケジューラ」

 

なりゆきスケジューラは、生産計画を立てるとき、行うべき生産活動を調べ、生産活動に必要な加工対象物の供給を計画し、さらに必要な生産資源(設備・機械、技能者など)の使用時間を割り当て、実行可能なスケジュール(各々の生産活動の着手・終了時刻)を作成するソフトウエアです。生産計画の実行可能性の保証や生産リードタイム短縮、重要生産資源の稼働率向上などに利用できます。

 

 従来のスケジューラに比べて、次のような特徴があります

     

①設備・機械、技能者などの動き方のシミュレーションが可能。従来は作業時間の平均値などを使って計算することが一般的ですが、このスケジューラは個々の設備・機械などの作業時間特性を基に計算するので、設備の改善・改良などを正確に反映したシミュレーションを実行できます。
②現場の制御の仕組みやノウハウを反映できます。設備を効率的に使うための制御ノウハウをカスタマイズ・モジュールとして「ものづくり技術データ」に登録可能で、それを参照してシミュレーションを行います。
③部分最適に陥ることを防止できます。上記②は部分最適化を目指しています。したがってシミュレーションを実行すると、まず、各現場が独自に部分最適化を目指したときに、工場全体がどのような動きになり、どのような結果をもたらすかを把握することになります。現場ごとの部分最適化は、全体としての収入減少を招く恐れがありますが、そのような問題点を見つける道具として使うことができます。

       
 

なりゆきスケジューラは、生産資源のマスタデータを管理する「ものづくり技術データ管理システム」と生産活動に必要な加工対象物の供給計画を立てる「供給計画エージェント」、生産活動を模擬実行する「なりゆきシミュレータ」で構成されます。以下に、各ソフトウエアを解説します。

 

ものづくり技術データ管理システム

     

ものづくり技術データは、部品構成と製造プロセスを統合表現したデータです。生産品目の製造プロセスを中心に、加工対象物(原材料・部品・中間製品)や設備・機械、治工具・金型、技術・技能者、エネルギー、工業用水、副資材などの生産資源の関係を表現します(詳しくは用語解説「ものづくり技術データ」参照)。これを管理するシステムがものづくり技術データ管理システムで、技術データ管理支援協会はSPBOM(Series Product Bill of Manufacturing)あるいはFBOM(Fundamental Bill of Manufacturing)を推奨しています。

生産スケジューリングの前提として生産品目の構造と製造方法、および使用する生産資源種類などを明らかにし、マスタデータとして登録しておく必要があります。このマスタデータが「ものづくり技術データ」になります。従来は部品構成(BOM:Bill of Material)と製造プロセス(Routing)を分離していましたが、これでは生産スケジュールの際に時間的な隙間が生じます(たとえば部品調達のタイミングが早くなってしまいます)。SPBOMまたはFBOMでは部品構成と製造プロセスを統合しているので、時間的な隙間をなくすことが可能です。エネルギー消費や廃棄物排出も取り扱える仕組みにもなっています。さらに、生産品目の類似部分は統合管理し、個別部分を個別管理するとともに、顧客都合による仕様未定個所も取り扱うことができます。

 

供給計画エージェント

     

供給計画エージェントは、製品生産オーダを受け止め「ものづくり技術データ」を参照して行うべき生産活動を調べ、各々の活動に必要な加工対象物の供給計画を実行するソフトウエアです。各生産活動のおよその時期と、必要な「もの」の種類と必要な時期および必要量を計算します。余剰の原材料・部品や仕掛品・中間製品が発生しているなら、それらを製品生産オーダに引き当て吸収し生産活動を省略します。

供給計画エージェントの成果物(アウトプット)は、行うべき製品生産オーダに紐付けされた一群の生産活動と、その生産活動に必要な加工対象物の供給計画からなる「オーダネットワーク」です。従来型のERPパッケージでいう「製番管理」型の詳細生産計画に相当します。

 

なりゆきシミュレータ

     

なりゆきシミュレータは、オーダネットワークから生産活動データを吸い上げ「ものづくり技術データ」に登録された「模擬工場」に与え、優先順位の高い生産活動から順に「模擬実行(Simulation)」するソフトウエアです。実在する工場で生産する代わりに模擬工場で生産させて、その結果を生産スケジュールとして利用しようと考えています。製品生産オーダの納期と量や、設備機械の稼働計画などを変えて幾通りかシミュレーションを行い、好ましい結果を生産スケジュールとして取り出し利用することを想定しています。

個々の作業内容や個別設備の特性、職場固有の制御方法などを「ものづくり技術データ」に登録しておきますと、シミュレータはそれを参照して模擬実行します。設備や制御方法を改善・改良したとき「ものづくり技術データ」を変更すれば、改善・改良の成果が生産スケジュールに反映されます。

「なりゆきシミュレータ」が行うことは模擬実行であり、最適化ではありません。ただし、生産資源(設備・機械,技術者など)が空いているとすぐに作業を割り当てるので、前詰め型の生産スケジュールが得られ、生産リードタイムの短縮可能性が分かります。生産資源の空きがない無理な生産計画を与えると、納期遅れが事前に明らかになり、その原因も明らかになります。

       

 

 


ホーム|MASPについて|MASPの活動用語解説最新ニュースアーカイブイベント入会案内個人情報保護方針お問い合わせ
NPO法人技術データ管理支援協会(MASP) | 日本のものづくりの長所(多品種少量生産)を活かす情報技術整備を支援します
Copyright(c) by MASP Association. All rights reserved.