ここにメッセージを入れることができます。

 ビジネス組織において技術はプロセスの周りに蓄積されます。製造ビジネスの生産業務のために製品構造と製造方法を統合表現するソフトウエア・エンジンを技術データ管理支援協会は開発し、無償で提供します。
 このソフトウエアは従来の生産管理パッケージやERPで云うBOM(部品表管理システム)に相当します。残念ながら、これらは日本の製造業の特長である製品や製造方法の多様性・類似性を適切には表現できません。パッケージに合わせると、規格品大量生産の方向にビジネスが変容してゆきます。
 この問題を解決するために、製品の用途・使用条件の相違に対応して製品の構成部品や製造方法を取捨選択できるBOMを開発しました。この技術に関して協会は株式会社エクサ殿と共同特許を取得しています。したがって、このソフトウエアを無償提供しますが、カスタマイズは協会の手で行います。
 製品が多様化した製造ビジネスでは受注設計生産や仕様未定での先行手配が頻発します。その場合は設計業務や販売業務、さらにはアフターサービス業務との連携が求められます。そこで、任意の業務に関するプロセスも表現できるよう2011年に拡張しました。製造以外の業種でも“FBOM”をご利用いただける可能性が出てきました。



 ソフトウエアはビジネス情報システムにとって重要な構成要素です。そのソフトウエアが肥大して品質低下し、変更・拡張が困難になり、ビジネス改革の足枷となるだけでなく、費用面でも大きな負担になっています。正統的なソフトウエア技術を導入すればこの問題をどの程度まで解決できるか、2006年に協会は実証研究に取り組みました。その成果物をソフトウエア部品として提供します。
 利用企業の概念データモデルにこのソフトウエア部品のデータ仕様が合うようであれば、ご利用下さい。ソフトウエア部品を利用することにより、情報システム構築の時間と労力と費用を大幅に削減できます。
 協会が提供するソフトウエア部品は、製造ビジネスに必要なマスターデータを管理する「ものづくり技術データ」管理エンジンと、それを参照して作動する業務用ソフトウエアの参考例「なりゆきスケジューラ」です。データ構造に基づいてプログラムの骨格部を設計し、それに位置付けした詳細部がマスターデータを参照して作動する仕組みになっています。
 詳細部の計算・処理内容をマスターデータで指定することにより、利用企業の実務に合うよう変更・拡張(カスタマイズ)できます。変更・拡張・先祖帰りが容易なソフトウエアを作る技術の参照例としてご利用下さい。これらのソフトウエア部品は協会が提供する情報システム構築技術の実践例として開発したものです。


ライフサイクル・コストの圧縮
ビジネス内容が変化したとき、働く人達の作業環境である情報システム構成要素を迅速に変更する必要があります。
従来の情報システム構築では、ソフトウエアが出来上がって動き始めると「成功」と報道されてきました。その情報システムを利用して経営が悪化したとき、経営者を含む利用者の責任とされてきました。
情報システムは「箱もの」のようなハードウエアではありません。しなやかに変更・拡張できる「柔らかもの」でなければなりません。

有限の責任
利用者は情報システムを利用してビジネス活動を円滑に遂行する責任を持ちます。
情報技術は利用者が働きやすい作業環境の一環としての情報システムを整備する責任を持ちます。
利用者の働き方の工夫と情報システム構成要素であるソフトウエアが整合するよう、情報システム構築活動を推進・管理する必要があります。
利用者と情報技術者がそれぞれ有限の責任を持って、情報システム構築を成功に導いて下さい。


 ソフトウエアは情報システムの重要な構成要素です。ソフトウエアはデータ仕様とデータと、それを取り扱うプログラムからなっています。データ構造に基づいてプログラム構造を決定すること、同じデータを取り扱うプログラムはデータ仕様と共に一つのモジュールにまとめること(カプセル化)がソフトウエア工学の基本です。
 残念ながら日本ではこの点に関して誤解があり、少なからぬ情報システム・プロジェクトが失敗しています。密室でプログラムを開発することを許すので、利用者の期待と異なるソフトウエアが出現して当惑します。この原始的な敗因を取り除くために、利用者が情報システム・プロジェクトを主体性を持って管理し、ソフトウエア開発のできるだけ深いところまで参画できる情報システムプロジェクト管理の方法を用意しました。
 これは1970年代に世界に普及した正統的なソフトウエア工学の方法を日本の情報産業に再び導入していただくことを目指しています。単に情報システム構造を改革するだけでは、再構築が終わった後で変更・拡張によって構造が悪化する恐れがあります。組織を人にたとえますと、脳や神経に相当する情報システムを健康に保つために、この方法をご利用下さい。



小プロジェクト
2週間から3ヶ月程度の期間で終了するよう企画します。
1グループ:3~6名
グループ数:1~3グループ

作業日程
作業日数 5~10日
問題の性質に応じて作業方法と日程を調整します。

付随作業
事前診断し、上記調整を行います。
作業開始前に半日のオリエンテーションを行います。
作業の中間と終了後半日の報告会開催をお奨めします。