第1期 DX講座

第6回  第3部 ITをビジネスに活用する技術
    3.2  働く人の心を繋ぐ情報技術「概念データモデルの設計」

ビジネス用プログラミング言語の標準化に取り組んでいたISO/ANSIのある作業グループは、情報システムの使命は「ビジネスに関与する人々の『意思疎通』を支援すること」であると宣言していました。つまり、ITはその実装手段の一つであり、ITを使っても『意思疎通』が困難になると意味がありません。
ITを使う時、ビジネス組織が関心を持つ実世界(Universe of Discourse)の事実を捉え、情報共有する仕組みとして情報システムを構築することが肝要です。言い替えますと、ビジネス活動は事実に基づいて行われます。経営も事実に基づく経営が必須です。
日本では従来、ITを使う手段として情報〈データ〉を設計する傾向がありました。そのことが情報システムを複雑にし、しかもシステム間の連携が困難になっています。「情報システムが組織を分断する」と言ってもおかしくないでしょう。
今回は、ISO/ANSIの作業グループが考えたビジネスデータの設計方法について紹介します。なお私たちは、この方法を用いて幾つかの企業のシステム統合を成功に導くことができました。

第6回講義のテキスト&YouTube・URL
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