情報システム構築方法論

概念データモデル設計法(CDM:Conceptual Data Modeling Method)
  ビジネス組織が関心を持つ実世界の事実を捉え、蓄積し、働く人々が共同利用できるよう情報システムを構築する必要があります。情報システム構築の第一歩としてビジネスの関心対象である「もの」たちおよび、ビジネス活動(「こと」)の事実を表現し、それらの間の関係を検索できるデータを設計することが肝要です。そのようにして設計されたデータを見れば、人々の事実認識がしかるべき水準まで揃い、力を合わせて問題解決に取り組めるでしょう。
 この方法は“ConForM”の「概念規定」と「ビジネス改革プログラム策定」部分を抽出したものです。ビジネス改革は強制しません。ビジネス組織が関心を持つ物事の事実を捉えるデータを共有するとき、業務連携の方法を抜本的に変えられる、協働の範囲も飛躍的に拡大できることに気付くでしょう。情報システムはビジネス組織にとって「変革を可能にする要素(イネーブラー)」です。「もの」と「こと」の事実を捉えるデータと、そのデータの品質を保証する体制を検討することにより、基幹系情報システムの全体像が浮かび上がります。
 成果物は、概念データモデルのほかに、ビジネス情報システムの全体像を持ち、「もの」と「こと」のの概念を共有して意思疎通できるようになった利用者集団です。